筍をもらった。
もちろん皮付きの朝取れ筍だ。
アク抜きのために茹でるのが面倒臭いという人も多いと思うけれど、ぽんは筍を茹でている時間が好きだ。
当然筍も大好きだ。
もらって速攻穂先を切り落として皮を数枚剥く。
そしてまっすぐ切り込みを入れてお鍋へ。
筍がかぶるくらいのお水とぬかを追加し、筍が浮いてくるのを防ぐために落とし蓋をして強火で茹でる。
グツグツと沸騰してくる頃には甘い感じのいい匂いがしてくる。
この瞬間が好きなのだ。
ケーキやクッキーを焼いた時の強い甘さではなく、優しくほっこりした甘い香り。
アクを軽く取って、少し火を落とし1時間くらいゆっくりと茹でる。
今回は何を作ろうかな、と考えるだけで幸せな気持ちになる。
筍を茹でたものを薄く切ってそのままお醤油を少しだけ付けて食べるのもいいし、筍ごはんもおいしいし、わかめと一緒にお吸い物にするのも最高。
でもやっぱり夫さんの1番好きな土佐煮かな。
鰹節とみりん、お醤油でシンプルに作る煮物だ。
そういえば夫さんは結婚するまで筍を「味がしなくて食感だけ」だと思っていたらしい。
結婚して初めて筍を茹でた時、甘い香りと食べた時の味に驚いていたっけ。
水煮の筍しか食べたことがなかったらしい。
結婚して初めて知った春の味。
ぽんと夫さんにとって筍は、今の時期にしか食べられない、甘くて幸せな春の味覚なのだ。
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