ぽんは時々ふと思い立ってお菓子を作る。
その中でもキャロットケーキは最近よく作っている。
ぽんが小さい時に母親がよくお菓子を作ってくれたのだが、その中でもキャロットケーキとパイナップルのケーキ(名前はわからない)が特に記憶に残っている。
子供の時は普通に食べていたけど、おいしかったな〜と思い出す。
そしてなんとなく作るかな、という気分になるので夫さんからするとかなり気まぐれにお菓子作りをし始めるように映っていると思う。
多分母親は薄力粉を振るったり、ベーキングパウダーを用意したりと大変な準備を作っていたと思うが、ぽんはそんな面倒なことはしたくない。
面倒は嫌いだがおいしい物は食べたいという欲には忠実なのだ。
故にホットケーキミックスはぽんの味方だ。
卵と砂糖、ホットケーキミックスにすりおろした人参とオイルを入れてしっかり混ぜる。
それを型に流し入れてオーブンで焼くだけ。
1番時間がかかるのは人参をすりおろす作業だけだ。
それでも30分もあれば作業は終わるから簡単だなぁと思う。
洗い物を終わらせ、甘い香りが部屋中に漂う頃には膨らんだケーキの上がパックリ割れて綺麗な焼き色が付き始める。
なんというかこうしてお菓子が焼き上がるのを待つ時間って「素敵な暮らし」をしているようでちょっといい。
実際は足元に夫さんが脱いだままの服やシリカが遊んだ後のおもちゃが散乱していたとしても。
焼き上がったケーキはすぐ食べたい欲求を抑えてしばらく冷ます。
次の日までラップに包んで置いておいた方がしっとりしておいしいけど、やっぱり目の前にあると食べたくなる。
1切れだけ食べることにしてカットしラップに包んで置いておくと、大体夫さんが「もう1個」と手を伸ばす。
油断していると「もう1個」が3回ぐらい繰り返される。
夫さんはぽん以上にキャロットケーキが好きなのだ。
それなのに何回も作らないと覚えない。
「これ前も作ったよね?」と言っても覚えてないのだ。
おいしいと言った物なら覚えていても良さそうなのに、他の料理でも何回も作らないと覚えていない。
興味がないのか、ぽんの気まぐれが本当に稀に発揮されるものだからなのか、とにかくおいしいと言ってくれるからいいかと思ってまたお菓子を作る計画を立てるのだ。
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